ラベル印刷機を検討する際、まずは自社の生産ロットやコスト、機械操作性などの要素を踏まえて選ぶ必要があります。なかでも「凸版間欠印刷機」は、小ロット生産向けの印刷方式として近年注目度が高い印刷機の一つです。本記事では、凸版間欠印刷機の基本的な仕組みや生産効率、操作性について見ていきましょう。1. 凸版間欠印刷機の主な機能・特徴引用元:株式会社 フォーワテック・ジャパン公式HP間欠印刷方式を選択する理由従来の輪転印刷機は、大ロットの高速印刷を得意とする一方、印刷サイズを変更するたびに版胴交換が必要になるなど、小ロット生産では段取りロスが多くなりがちです。 その点、凸版間欠印刷機は紙送りを一時停止・逆送りしながら印刷を行うため、版胴のサイズを頻繁に交換する必要がありません。これにより、以下のような利点が得られます。小ロット生産への適応 ランニングコストが低く抑えられ、小型機であれば購入費用も比較的低価格。操作が簡便 複雑な版胴交換が大幅に減り、従来の輪転機よりも操作負荷が軽減。省スペース コンパクト設計の機種が多く、設置スペースの少ない現場でも導入が容易。2. 生産効率や印刷品質面での強み印刷速度と対応できる紙厚・素材印刷速度 最高でも約200ショット/分(メーター換算で40m/min程度)とされており、実際の生産速度はその半分程度になるケースもあるようです。大ロット向きというよりは、やはり小ロット・中ロット向けと言えます。対応できる素材・厚み 基本的にはタック紙(表面基材+糊+剥離紙)をはじめ、60~250μ程度の厚みに対応できます。ラベル用途として広く使われる素材をカバーしているため、多くの場面で利用可能です。他社製品・他の印刷方式と比べたときの優位性間欠印刷機の大きなメリットは小ロット生産時のコスト低減ですが、印刷方式そのものは凸版だけでなく、オフセットやフレキソなども存在します。凸版間欠印刷機:印刷版が安価で、印刷方式が比較的シンプル。オフセット間欠印刷機:高精細な印刷が得意だが、版のコストや機械構造がやや複雑。フレキソ間欠印刷機:水性インキへの対応など環境面に強みがある場合もある。そのため、最終的には「印刷方式」ごとの特徴を踏まえ、小ロット・中ロットへの対応力を重視するか、あるいは高速性や微細な表現力を重視するかで選ぶとよいでしょう。3. 操作性や保守性はメーカーで差がある?メンテナンス性・部品交換のしやすさユーザーから特に評価が高い点としては、「部品交換やメンテナンスのしやすさ」が挙げられます。ただし、メーカーごとに決定的な差があるわけではなく、A社が優れていてB社が劣るというような一括りの評価は難しいのが実情です。定期メンテナンスや部品の供給体制などは、導入前に各メーカーへ確認することが望ましいでしょう。操作パネルや自動化機能近年では、自動見当装置や印刷濃度をモニタリングするシステムなどが一部メーカー(例:三條機械製作所)で採用され始めており、より高い生産効率や品質安定をサポートする機能が登場しています。これにより、オペレーターの負担軽減や、生産性の向上に寄与するケースが増えています。4. 小ロット向けではあるけれど…設置スペースや生産性の拡張も視野に引用元:https://www.taiyo-kikai.co.jp/products/labelpackage/tcr/tcr-200f/凸版間欠印刷機は小ロット・中ロット向けの印刷環境に最適化されているため、ラベル印刷をメインに行う多くの現場に馴染みやすい方式と言えます。しかし、将来的に大ロット生産やさらなる高速化が必要になる可能性も否定できません。そのような場合には、ミニマムな凸版輪転印刷機(例:太陽機械製作所「TCR-200Tutti」など)や、フレキソ輪転印刷機など、より広範な印刷機の検討も必要です。太陽機械製作所「TCR-200Tutti」についてはこちらでも紹介!!5. まとめ凸版間欠印刷機は、小ロット対応としてランニングコストを抑えられ、シンプルな構造とコンパクト設計による低価格・省スペース・操作の簡便さ、60~250μ程度の厚みに対応し、ラベル用途に幅広く適用できるといった特色を持ち、数多くのメーカーが独自の強みや機能を付加しています。 一方で、印刷スピードや大ロット対応力には限界もあるため、長期的に事業拡大を視野に入れる場合には、輪転方式の高速印刷機やミニマムな凸版輪転印刷機のように、別の選択肢を並行して検討することをおすすめします。今後の導入に向けて操作性・保守性:メーカーによる差は大きくないものの、最新の自動見当装置や印刷濃度チェック機能などを備えた機種が登場しているため、実機を見学したりメーカーに直接問い合わせて確認することが重要です。ランニングコスト・印刷方式:凸版、オフセット、フレキソといった印刷方式それぞれのメリット・デメリットを十分に把握し、自社の製品特性・生産規模に合った機械を選ぶことが最適な導入への近道です。凸版間欠印刷機の基本をしっかり理解した上で、適切なメーカー・機種を選び、効率的かつコストパフォーマンスに優れたラベル印刷環境を実現していただければと思います。ラベル印刷機・凸版間欠印刷機のおすすめメーカー凸版間欠印刷機の導入を検討しているとき、どのような会社で購入できるのか分からないという方も多いはずです。そこで、ラベル印刷機のメーカーとして国内でも高い評価を得ている3社の特徴を紹介します。世界各地で高い評価を得る「イワサキインターナショナル」引用元:イワサキインターナショナル株式会社公式HP「イワサキインターナショナル」は、ラベル印刷機と後加工機の分野のパイオニア企業として、「製品を造るな、商品を創れ」というコンセプトのもとに、変わり続ける顧客のニーズを満たす多様なラベル印刷機を販売しています。誰もが知っているような有名ワインボトルのラベルをはじめ、多様な製品のラベル印刷に使われているのが「イワサキインターナショナル」の製品です。海外でも使いやすさや充実の機能が高く評価されているラベル印刷機を導入したい方は、「イワサキインターナショナル」に問い合わせてみましょう。【「イワサキインターナショナル」の詳細情報はこちらから】【イワサキインターナショナルについてはこちらの記事でも紹介!】高精度な凸版間欠印刷機に世界も注目「三條機械製作所」引用元:株式会社三條機械製作所公式HP「三條機械製作所」は、ものづくりの街として知られる新潟県三条市で80年以上の歴史を誇る老舗印刷機メーカーです。インドや中国といったアジア太平洋でも注目を集める「三條機械製作所」では、超精密・高性能を追求したラベル印刷機を購入できます。また「三條機械製作所」は、印刷機の設計・製造・販売まで全て一貫体制です。委託業者を挟まないため、余計なコストが発生せず、納品までよりスピーディーに行なえます。蛇行修正機能や見当合わせを自動で行ってくれる「ARCS」のように、便利な機能が詰まったラベル印刷機なら「三條機械製作所」がおすすめです。【「三條機械製作所」の詳細情報はこちらから】【三条機械製作所についてはこちらの記事でも紹介!】